2025/01/08 16:41

生活の中で使っている洋服やカバンまで、生活に必要なものはすべて”繊維”から作られています。
歴史的に見ても人類と繊維は密接に関係しており、時には権力者の象徴として、時には戦争の道具として進化してきました。

当たり前のように使っているものを改めて理解するというのは毎日使用するものだから知っておいて損はないでしょう、
ということで、化学繊維と天然繊維をざっくりとご説明します。

【化学繊維】

化学繊維は人工的に作られた繊維で基本的に石油から生成されます。
石油から出来た物質を熱や溶剤で溶かし、高圧をかけて小さな穴から押し出して糸を作ります。
化学繊維は様々な科学的な組み合わせで機能性に富んだものを生み出せる上に、大量生産できるため安価に提供できるのも特徴。
ただ原材料が石油のため肌が敏感な方やアレルギーを持っている方からすると使いづらく、静電気も発生しやすいのがデメリット。
ただ最近は技術が進み、そういったデメリット部分を改善できる繊維の開発が進んでいるようですね。
これからの技術によっては夢のような繊維ができてくるかもしれません。

【天然繊維】

天然繊維は名前の通り植物や動物からとれる繊維のこと。人類の長い歴史も天然繊維がなければ続くことはなかったでしょう。
天然繊維は『植物繊維』と『動物繊維』の2種類に分けられます。
『植物繊維』は麻や綿(コットン)など植物からとれるもの、
『動物繊維』は羊(ウール)や絹(シルク)など生物からとれるものです。

やはり厳しい自然界を生き抜くためのものなので機能性に富んでいます。
天然繊維を顕微鏡で見たときに、化学繊維と比べてとても複雑な構造をしているのがわかります。
[ウールの断面図]
(CSIRO, CC 表示 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=35473349による)

天然繊維は敏感肌の人でも着やすく吸湿性や通気性に優れているものが多く非常に快適なのが特徴。
ただ洗濯すると縮んでしまうことや、染色が落ちやすい点などあるので、水に対しては弱いです。

まとめ図


全く弱点がないような完璧な繊維というのはまだまだありませんが、
既存の繊維の組み合わせ(例えばナイロン×シルク)などによっては無限大の組み合わせがあります。

どんなシーンで使いたいのか、保管方法など考えずに気軽に使いたいのかなど、
個人の日々の暮らしの中で最もピッタリな組み合わせが選べるようになれば買い物がもっと楽しく選びやすくなります。

ぜひ参考にしてみてください。